本日は、「数字で見るTOEIC 900点の本当の凄さ」というテーマでお話していきたいと思います。TOEIC 900点というと、人によってイメージが分かれるかと思います。ほとんどの方がすごいと思っていると思いますが、昨今ネットなどを見ていると、900点以上を取得している方が増えてきており、またTOEICの対策が充実してきたこともあって、スコアの価値が下がってきているような印象を受けている方もいるのではないでしょうか。
実際、ネットのコメントなどでは「900点なんて大したことない」とか「900点を取っても英語をしゃべれない」といったネガティブな意見も見かけます。しかし、私が調べた限り、きちんと定量的に、データで数字で見れば、900点はやはりまだまだすごいということが分かっていますので、そちらの方をちょっとご紹介したいと思います。
主に3つの軸で、900点の凄さを数字と共にお見せしたいと思います。まずは希少価値という点、そして求人、そしてそもそもの高い英語力というこの3つの軸で、凄さを改めてご紹介していきたいなと思います。
900点の希少価値:上位数パーセントの狭き門
900点を取れるのは全体でどれくらいの割合の人なのか、というところですね。様々な説が出ていますが、やはり一番信頼できるのは公式が出しているデータでしょう。公式で直近に発表されている900点の割合を見てみましたところ、去年の12月18日午後の試験で、受験者が3万5000人ほどだったのに対し、スコアの分布が公式から発表されています。それによると、895点までに96.6%が分布しているというデータが出ています。これはつまり、900点以上ということは、上位3.4%に属するということですね。つまり、100人いれば、そのうち3人ぐらいしか900点を超えている人はいないということで、かなり貴重な人材だということが分かります。
さらに面白いのが、公式の方で2019年度のデータと少し古いのですが、新入社員の平均点が488点ということで500点を切っているんですね。で、スコア分布なんですけど、全体3万552人に対して900点以上が820人ということで、これで見るともう2%台ですね。全体の2%台ということで、若い世代は結構英語ができると思われがちなんですけども、22歳から34歳ぐらいの20代前半の若い世代の英語力を見ても、900点以上というのはいかに希少かがわかるかと思います。全受験者の平均が611点であることを考えると、案外若い世代よりもさらに上の世代、働き盛りの世代の方がリスニングとリーディングの得点に関しては高く、インプット力が高いということも余談ですが見えてきて面白いかなと思います。
900点の求人:高収入への扉を開く
続いて2つ目なんですけども、求人が豊富ということです。「食いっぱぐれることはない」と言い換えてもいいんじゃないかなと思います。求人ボックスという求人を検索できるサイトは皆さんご存知かもしれませんがあるんですが、そこでキーワード「TOEIC 900点」という風に入力すると、なんと6900件もの求人がヒットします。これはもちろん多いんですが、それだけじゃなくて、同じサイト上でそのヒットする求人、該当する求人の平均給与というのも表示されるんですけども、それを見るとですね、なんと平均給与700万円という結果が出ました。日本人の平均年収が400万円台だということを考えると、かなりの高収入であるということが分かります。
もちろんですね、900点でヒットする求人はとにかく900点だけが要件になっているというわけではないので、その他の要件も踏まえてこれぐらいの平均年収が出ているということはですね、わかっていただきたいんですけども、いずれにしてもですね、900点が収入を上げる上で大きな武器になっているということはですね、変わらないかと思います。また私がざっと調べた感じでは、企業に就職するというのもそうですけども、英語を生かしてフリーランスだったりとか単発の案件で受けられる求人というのもTOEIC 900点が要件であるものが多かったので、そういった仕事もやって副業としてもですね、生計を立てることができるんではないでしょうか。
900点の英語力:国際レベルの証明
最後3つ目ですけども、そもそも英語力がかなり高いというところですね。色々な企業の就職活動に使えたりとか希少性が高いというところももちろん大事なんですけども、ただその900点を取る過程で得ることができる英語力というのも、そもそも高いといったようなメリットがあります。公式によってですね、860点以降はAランクと最上位ランクに分類されて、ノンネイティブとして十分にですね、文法とか語彙を巧みに操ってコミュニケーションをとることができるという風に定義付けられていますし、あとは皆さんセファールってご存知でしょうか。言語のレベルを表す国際規格なんですけども、それともですねTOEICを対照することができまして、L&Rで言うとリスニングが490点以上、リーディングが450以上とで、ここにですねSWのスコアも合わせて考えることでC1と認定されます。
C1ってどれぐらいすごいかっていうと、このセファールというところの一番上から2つ目でですね、プロフィシェントなユーザーという風に定義付けられていてですね、ノンネイティブで第二外国語として英語勉強している人のトップレベルだという風に考えていただければいいです。この1個下のですね、B2でもかなりすごくて、まあ英検で言うとですね、準1級レベル相当という風に言われていて、平成30年の文科省の調査によると、英語の先生ですね、中学校高校の英語を本職としている方でもですね、そのB2に到達している人の割合っていうのが、中学校で36%ぐらいで、高校で68%ぐらいということで、英語のプロフェッショナルでもですね、B2レベルに達するのはなかなか難しいと、全員が達せるわけではないといったところですね。そのさらに上のC1なので、いかにそれがすごいかということをわかっていただけるかと思います。日本人で多分C1レベルにですね、到達している方っていうのは、まあそれこそほぼほぼいないんじゃないかなと。先ほど900点以上が3%以内みたいな話しましたけど、もう1%とかそれ以下になるんじゃないかなと思います。このあたりはですね、具体的な定量的なデータというのは私見たことないんですけども、皆さん何か知っている方がいればですね、ぜひ教えてください。
まとめ
はい、というわけで900点の凄さをお話しできましたがいかがでしたでしょうか。まあいろんなことをですね言う人がいるんですけども、結局数字で見るとまあ明らかにすごいですね。希少性も高いですし、国内の色々な面で活用できますし、あとはあえて今回言わなかったんですけども、TOEICは昨今大学受験とかにも活用されていって、まあ東京大学だったりとか、まあ主な国立大学とかでもですね、受験の点数で優遇判定されるとかですね、加点されるとか、私立大学も含めてですね、数々の優遇措置を受けられますので、それ受験にも活用することができますと。そして何よりですね、900点を到達する過程で得られる英語力というのはですね、トップクラスの英語力ですね。C1レベルの英語力になってますので、色々とネガティブなコメントを言ってくる人もいるかと思うんですけども、今ですね、900点を目指して勉強されているという方はですね、もう間違いないと思いますので、ぜひそのまま勉強の方継続していただきたいなと私は思います。