仕事が忙しく、英語の勉強時間が取れないと感じる方は多いと思います。私も同じように悩みました。さらに、英検準1級は独学で合格できるのか、不安になる方も多いのではないでしょうか。確かに準1級は総合的な英語力を問う難関試験です。ただし、正しい勉強法を選べば、忙しい社会人でも独学で合格は十分に可能です。この記事では、私の合格経験をもとに効率的な学習法を解説します。
英検準1級の難易度はどのくらい？
準1級は大学上級程度の英語力が必要とされ、日本の英語資格の中でも難しい部類に入ります。特に語彙問題では、普段の生活で使わない学術的な単語も多く出題されます。例えば、環境問題や経済に関する単語です。さらに、ライティングやスピーキングでは、社会問題に対して自分の意見を論理的に説明する力が求められます。TOEIC高得点の人でも、準1級のアウトプット試験で苦戦するケースは珍しくありません。
合格に必要な点数の目安
英検準1級の合否はCSEスコアという方式で決まります。公式サイトによると、合格ラインは各技能でおよそ7割の得点が目安とされています。つまり、満点を狙う必要はありません。例えばリーディングで難しい問題を無理に解くよりも、解ける問題を確実に積み重ねることが大切です。また、ライティングは配点が大きく、しっかり準備すれば合格に直結します。二次試験の面接も同様に7割程度が合格の目安です。
合格者ができるようになること
準1級に合格すると、大学の授業や専門分野の英文資料を理解できる力を示せます。例えば、海外ニュース記事を読み、自分の意見を英語で話すことが可能になります。また、英検準1級は多くの企業で評価対象とされ、転職や昇進で有利になるケースもあります。
忙しい社会人の勉強法
毎日続けることが一番の近道
まとまった勉強時間がなくても大丈夫です。通勤中に単語帳を10分だけ見る、昼休みにリスニング音声を5分聞くなど、小さな積み重ねが大切です。私自身、毎日わずかな時間でも続けたことで、確実に力が伸びました。
完璧主義をやめて7割を狙う
すべての問題を完璧に解こうとすると、かえって合格から遠ざかります。リーディングでは難問に時間をかけず、解ける問題で得点を積み上げる方が効率的です。7割を目指す意識が、合格に直結します。
TOEICとの違いを理解する
TOEICは読む力と聞く力を測りますが、英検準1級は加えて書く力と話す力も問われます。TOEICで800点を取れても、英検準1級ではライティングや面接で苦戦する人が多いです。そのため、アウトプット重視の対策が不可欠です。
科目別の勉強法
語彙・文法の対策
語彙力は合格の鍵です。私は「でる順パス単 準1級」を1冊やり込みました。単語は例文と一緒に覚え、声に出すことで記憶に定着しやすくなります。毎日同じ時間に単語を確認する習慣を作ると効率が上がります。
リーディングの対策
文章量が多いため、時間配分が重要です。私はまず設問を読んでから本文を読むようにしました。必要な情報を探しやすくなり、正答率が上がります。さらに音読やシャドーイングで速読力を養うのも効果的です。
リスニングの対策
特にPart3の長文は難関です。私は音読とシャドーイングを徹底しました。スクリプトを声に出すと英語のリズムに慣れ、シャドーイングを続けると英語を日本語に訳さず理解できるようになりました。
英検準1級のライティングと面接対策
ライティングの採点基準を理解する
英検準1級のライティングは、内容・構成・語彙・文法の4つの観点で採点されます。まず内容では、与えられたトピックに対して自分の意見をはっきりと書き、その理由を具体的に説明することが求められます。例えば「SNSは社会に良い影響を与えるか」というテーマなら、賛成か反対かを明示し、なぜそう考えるのかを2〜3点ほど挙げます。
次に構成ですが、序論・本論・結論を分けて書くことが大切です。いきなり理由を書くのではなく、最初に自分の立場を示し、その後で理由を展開します。語彙と文法に関しては、難しい単語を無理に使う必要はありません。むしろ、適切な表現を自然に使えるかが評価されます。例えば「because」ばかり使うのではなく、「since」「as」など言い換えを取り入れると、文章がより豊かに見えます。
説得力のある意見文を書くコツ
説得力を高めるためには、テンプレートを活用すると効果的です。序論では意見をシンプルに書き、本論で理由を展開し、最後に結論で再度意見を強調します。例えば次のような流れです。
- 序論：私は〇〇に賛成です
- 理由1：第一に、〇〇だからです（具体例を加える）
- 理由2：さらに、〇〇の点でも有益です
- 結論：以上の理由から、私は〇〇が必要だと思います
また、接続詞を上手に使うと論理的に見えます。最初の理由には「First」、次の理由には「In addition」、まとめには「In conclusion」を使うと、文章が整理されます。私は過去に、接続詞を意識して書いただけでスコアが伸びた経験があります。
ライティング力を伸ばす練習法
ライティングは一日で上達するものではありません。毎日少しずつ書く習慣をつけることが大切です。英検の公式サイトや市販の問題集から過去のトピックを選び、15〜20分でエッセイを書いてみましょう。
書いた文章は必ず添削を受けるのがおすすめです。私はオンライン英会話の先生に見てもらいましたが、冠詞の使い方や文のつなぎ方など、自分では気づけない弱点を指摘してもらえました。また、自分で読み返すときは「理由が具体的か」「構成が分かりやすいか」を意識しましょう。
面接（二次試験）対策
面接の流れと評価基準
二次試験は面接官との1対1で行われ、流れはナレーション、Q&A、自由討論です。まず短い文章や絵を見て説明し、その後質問に答え、最後は自由に意見を述べます。評価されるのは、態度、発音、語彙、文法、論理的な構成です。面接官は流暢さだけでなく、自信を持って堂々と話しているかも見ています。私は最初、緊張して声が小さくなりがちでしたが、大きな声で話すよう心がけたら評価が安定しました。
効果的なスピーキング練習法
スピーキング力を高めるには、とにかくアウトプットを増やすことです。オンライン英会話は即効性がありますし、独学でも工夫できます。例えば、過去問を声に出して解答し、その様子を録音すると、自分の発音や間の取り方が客観的にわかります。私は録音を聞き返したときに、同じ表現を繰り返していることに気づき、語彙を増やす意識が持てました。
さらに、自分の考えを英語でまとめる習慣をつけるのも有効です。例えばニュースを読んだ後、「自分は賛成か反対か」を1分間でまとめてみるだけでも、即答力が鍛えられます。
面接で役立つ便利な表現
面接中に困ったときのために、いくつかフレーズを覚えておくと安心です。質問が聞き取れなかったときは “I’m sorry, could you please repeat the question?” と言えば丁寧です。少し考える時間が欲しいときは “That’s an interesting question. Let me think for a moment.” を使えば、沈黙せずに対応できます。私も実際の面接でこの表現を使い、落ち着いて答えることができました。
よくある質問
合格までに必要な勉強時間
必要な勉強時間は個人差がありますが、TOEIC700点台の人なら300〜500時間ほど、800点台の人なら150〜300時間が目安とされています。私はTOEIC750点からの挑戦で、約半年かけて400時間ほど勉強し合格できました。
どのパートから勉強を始めるべきか
最初に取り組むべきは語彙です。語彙力はリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングのすべてに直結します。例えば、単語を知らないとリーディングでは意味が取れず、ライティングでも表現が限られます。私はまず単語帳を徹底してやり込み、その後にリスニングやライティングへと進みました。
忙しい社会人が勉強を続けるコツ
勉強は継続が命です。毎日決まった時間と場所で取り組むと習慣になります。例えば、私は通勤電車で単語帳、帰宅後にリスニングを15分と決めました。さらに小さな目標を立てるのも効果的です。1日10単語覚える、1週間でライティングを2本書く、といった具体的な数字があると達成感を得られます。
まとめ
英検準1級は決して簡単な試験ではありませんが、正しい勉強法と継続で独学でも十分に合格可能です。大切なのは完璧を目指さず、各パートで7割を取る意識です。特に語彙力は全パートの土台となるため、単語帳を1冊やり切ることが合格への第一歩になります。
また、TOEICにはないライティングとスピーキングは念入りに対策してください。私は小さな時間を積み重ね、アウトプットの練習を重視した結果、合格できました。忙しい方でも、毎日の習慣づけと工夫次第で必ず道は開けます。
